第1弾は「ゴダールからドゥルーズへ、ふたたび」。第2弾は「『ゴダール的方法』からゴダールへ、ふたたび」。そして、第3弾は「ゴダールからスミッソンへ、photographers' galleryにてふたたび」。というわけで、以下のイヴェントを開催いたします。
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『ゴダール的方法』(インスクリプト)刊行記念レクチャー
平倉圭
「形式の摩滅──ロバート・スミッソン」
photographers' gallry
料金:1,000円 定員25名
※要予約(ギャラリーのウェブかお電話03-5368-2631で)
[講師から]
芸術作品を「理解」するとは、作品からパターンを抽出することだ。だがそのパターンは、抽出元である作品の物質性と二重化されていて、物質の細かさ・複雑さのほうへとたえず引きずられ、崩れ落ち続けている。パターンを抽出する私の心(mind)もまた、物質のほうへと砕けている。芸術経験につきまとう、この二重性について考えること。パターンを認識する私の摩滅について考えること。
物質は思考するのか? それがロバート・スミッソン(1938-1973)の問いである。泥は思考する。石は思考する。それはアニミズムの類では決してない。物質は、その根底において言語である。だがそれはいかなる意味で言語なのか。石をドローイングしたり、写真に撮ったり、集めたりすることは、その言語とどういう関わりを持つ行為なのか。スミッソンのテクスト、写真、彫刻、ドローイング、そして映画を横断的に分解しながら考えていく。(平倉圭)
[企画者から]
書物『ゴダール的方法』の前身をなした連続講座「ゴダール・システム」から4年。映像/音に徹底的に内在すること、そしてそのとき抽出される「パターン」をパフォーマティヴに呈示すること──これが『ゴダール的方法』の「方法」です。その本の冒頭ちかくの註に、ある美術家が登場しています。ロバート・スミッソン(Robert Smithson)。今回のレクチャーでは、スミッソンの「パターン」を「マテリアル」へ向けて解体します。その試みはじつのところ、『ゴダール的方法』の論理をみずから逆撫でするものとして、逆走的展開を見せることになるはずです。ゴダールからスミッソンへ、photographers' galleryにてふたたび。ご期待ください。(編集者・中村大吾)
[書籍紹介]
平倉圭『ゴダール的方法』(インスクリプト、2010年)
ハイ・レゾリューション・ゴダール! その音‐映像を0.1秒オーダーで注視せよ。高解像度の分析によって浮かび上がる未聞のJLG的映画原理。映画史=20世紀史を一身に引き受けようとするゴダールは、映画に何を賭しているのか? そして21世紀のゴダールはどこへ向かうのか? 映画論の「方法」を更新する新鋭の初単著。ゴダールとともに、知覚経験の臨界へ!(帯文より)
[略歴]
平倉圭 HIRAKURA Kei
1977年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。専門は芸術論、知覚論。現在、横浜国立大学講師。著書に『ゴダール的方法』(インスクリプト、2010年)。共著に『美術史の7つの顔』(未來社、2005年)、『ディスポジション──配置としての世界』(現代企画室、2008年)。論文に「識別不可能性の〈大地〉──ジル・ドゥルーズ『シネマ2*時間イメージ』」(『思想』999号、2007年)ほか。今後の仕事として、“広い意味での「ダンス」の研究”に専心予定。http://hirakurakei.com/
http://www.pg-web.net/documents/event/2011/hirakura/index.html
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2007年の「ゴダール・システム」もその冒頭で平倉さんが宣言していたように、今回のレクチャーもスミッソンのことを知らない人でも大丈夫、なはず(ですので、スミッソンがどういう人なのかの説明はここでは省きます。上にひとつだけ映像作品を載せましたが)。ぴんと来られた方はぜひご参加ください。
「『ゴダール的方法』の論理をみずから逆撫で」という企画者の文言は、「物質は、その根底において言語である」という講師の言葉に呼応しています。ゴダール論ではありえなかった命題を試行してみるのが今回のスミッソン論です。というわけで、『ゴダール的方法』未読の方も歓迎いたします。(むろん本のほうもお読みいただきたいわけではありますが。ちなみに、『ゴダール的方法』とphotographers' galleryとのかかわりについては、こちらに拙文を寄せております。)
なお、平倉さんによるロバート・スミッソン論は、09年8月に京都で、10年1月に名古屋で口頭発表されていますが、現時点で活字化されたものはありません。今回はだいぶヴァージョンアップしている由。以下で比較的くわしく紹介されています。四谷アート・ステュディウムの講義録です。あわせてご参看ください。「平倉圭の「映像ゼミ」理論と実践:2009年度講義録より」:http://artstudium.org/archives/2010/07/_2009_2.html


