2010年2月19日金曜日

『愛の小さな歴史』書評@「図書新聞」岡村民夫さん

港千尋著『愛の小さな歴史』の書評が「図書新聞」最新号(2010年2月27日号/2955号)に掲載。8面。評者は岡村民夫さん(表象文化論)。最終節を抜き書き(太字は原文傍点):

《『愛の小さな歴史』が日本で出版された頃、私はアラン・レネの新作『Les Herbes folles(雑草/狂草)』をジュネーヴの場末のアール・デコ様式の映画館で観た。タイトルに示唆されていたとはいえ、アスファルトに亀裂を入れて生える雑草のショットがいきなり出てきたことに驚かされた。レネが実写映像をタイトルバックに使用することは非常にまれであり、雑草の映像をそれに使ったのは、まさに五〇年前の長篇第一作以来のはずだ。しかもこれは、他人の証明写真を偶然拾った男が巻き込まれる狂愛の「小さな歴史」なのである。──二〇〇九年、『ヒロシマ・モナムール』の「小さな歴史」がふたたびはじまった。》



3月20日〜4月18日に東京日仏学院、ユーロスペースで開催される「アラン・レネ全作上映」で最新作は上映されます。現時点での邦題は『風にそよぐ草』。以下は、日仏のパンフ『ENCORE』2号のページから(クリックすると大きくなります)