2010年2月18日木曜日

ペドロ・コスタ『コロッサル・ユース』劇場用パンフレット

思うところあり菊地成孔『ユングのサウンドトラック』(イースト・プレス、2010年)に目を通しておりましたら、大絶賛されているのを見つけまして、ここで唐突ですが、ペドロ・コスタ『コロッサル・ユース』(2006年)劇場用パンフレットの書誌情報を掲載しておきます。

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ペドロ・コスタ『コロッサル・ユース』劇場用パンフレット

[目次]
手紙I
英雄──ペドロ・コスタの言葉から
精神と現実の間の映像|王兵
災厄──『コロッサル・ユース』|クリス・フジワラ
二つの《コロッサル・ユース》──“若き大理石の巨人”を聴く|岡田秀則
島の地層、うたの襞──『コロッサル・ユース』の現場|東琢磨
廃墟の呼吸──『コロッサル・ユース』という建築|鈴木了二
ヴェントゥーラの手紙|ジャック・ランシエール
歴史──ペドロ・コスタの言葉から
手紙II
『コロッサル・ユース』シナリオ採録
ペドロ・コスタ監督プロフィール/フィルモグラフィ
手紙III

W117×H172ミリ 総頁192
2008年5月24日発行
デザイン:秋山伸+松井健太郎(schtücco
頒価:1000円
発行:シネマトリックス

目次の補足:
*手紙Iは「『コロッサル・ユース』の主人公ヴェントゥーラが繰り返し諳んじる一通の手紙の全訳」、手紙IIは、手紙Iが典拠としているロベール・デスノスの手紙、手紙IIIは、「ダニエル・ユイレの訃報に接し、ペドロ・コスタが寄せた一文。『リベラシオン』紙(2006年10月18日)より訳出」で、手紙IIを転用している。IIとIIIは谷昌親訳。
*ランシエールの論攷は『トラフィック』61号(2007年春)から訳出(土田環訳)。なお、ランシエールにかんしては、『ヴァカルム(Vacarme)』23号(2003年春)所収の『ヴァンダの部屋』論が「映画作家の部屋」(土田環訳、「ペドロ・コスタ監督特集2004」パンフレット、アテネ・フランセ文化センター、2004年)として訳出されている。
*それ以外の論攷、エセーはすべて書き下ろし。
*フィルモグラフィの作品解説は葛生賢

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菊地さんの発言は、『コロッサル・ユース』上映後トークの採録。「おいくらでしたっけ? 1000円。なるほど。対価価値としては非常に安いですね。5000円ぐらいの価値があると思いますけれども、とりあえず皆さん全員、必ず買ってください(笑)。今どきこれほどパンフが必要で、そのパンフが果たして大変充実しているという映画はありません。」(109頁)……だそうです。

また、つい先日当欄でご紹介した宮岡秀行氏のサイトで、「2008年のベスト批評」のひとつに、同パンフのクリス・フジワラのテクストを挙げておりました。もう一つ挙げておけば、ランシエールの邦訳新刊でも『コロッサル・ユース』が言及されていました(次エントリー参照)。そんなこともありまして、載せておきます。

以前、当欄で「映画に(反)対して──ギー・ドゥボール特集」上映カタログをご紹介したことがありましたが、映画パンフレットの書誌情報というのはわりと貴重でしょう。本ブログ運営者も編集にかかわっているらしいので、宣伝めきますが。というかどう見ても宣伝ですが。入手方法は発行元にお問い合わせください。


なお、ペドロ・コスタ最新作『何も変えてはならない』は2010年初夏ロードショー公開予定(配給=シネマトリックス)。



菊地本、『ノートル・ジーク』『ソシアリム』っていったい。天に唾する誤記指摘というやつです。