2010年2月11日木曜日

『みすず』読書アンケート

これは別エントリーにしておきましょう。『みすず』2010年1・2月合併号は毎年恒例の「読書アンケート特集」。今回は154名の方々が回答。小社の書籍も取り上げられておりました。ページ登場順にご紹介。

鈴木布美子(映画史)
エマニュエル・リヴァ『HIROSHIMA 1958』──「スクエアフォーマットのモノクロームの映像は五〇年という時間の壁を超えて、ある力強さと初々しさを伝えてくれる。レネの映画の成立過程を知るドキュメントとしても面白かった。」
港千尋『愛の小さな歴史』──「著者は前出のリヴァの写真との出会いを出発点に、レネの映画を今日的な映像論の視点から捉え直している。映画を映画内で完結した事象としてではなく、世界との関わりとして読み直す。レネの作品の持つ未知な豊かさへのアプローチとして興味深い一冊だった。」

大島洋(写真家)
『小島一郎写真集成』──「(…)青森県立美術館で開催された回顧展のカタログを兼ねて出版された待望久しい集成(一九二四─一九六四)である。」

宇野邦一(フランス文学)
港千尋『愛の小さな歴史』──「(…)リヴァの残した広島の写真を追いかけつつ、この本は映画論、写真論、歴史論をユニークな形で交錯させる。」

最上敏樹(国際法・国際機構論)
アデライダ・ガルシア=モラレス『エル・スール』──「(…)小説と映画では筋立てがかなり異なっていて、しかし両方とも静寂と孤独の漂う佳品である。」



[追記(2/13)]大島洋さんの小島一郎論についてはこちらのエントリーもご参照。




ざっと見渡して、何人かの方が重複してあげているのは、以下のようなところ。互盛央『フェルディナン・ド・ソシュール』、岡田茉莉子『女優 岡田茉莉子』、田中純『政治の美学』、仲里効『フォトネシア』、「“文化資源”としての〈炭鉱〉展」図録、小尾俊人『昨日と明日の間』。今回は若い方々が幾人か初めて加わっているのが印象的ですが、「読書アンケート」と言っているのに『Limits of Control』を挙げてくる郡司ペギオ幸夫氏と、「読書アンケート」と言っているのに自分の本の宣伝だけなさっている荒川修作氏に、仰け反る。