2010年1月26日火曜日

坂上弘「あの頃の笑顔」@日経夕刊

本日(2010年1月26日)付の「日本経済新聞」夕刊7面の「プロムナード」というコーナーで、作家の坂上弘さんがコラム「あの頃の笑顔」を寄せておられます。そこで小社の『HIROSHIMA 1958』と『愛の小さな歴史』とが言及されています。一部引用──

港千尋さんが、こんど『愛の小さな歴史』を出したので早速手にとった。そして、この本にも引き入れられた。デュラスとアラン・レネがつくった映画「ヒロシマ・モナムール」の生成過程が余すところなく見えてくる本で、すでに皆さんにも評判だろうと思う。(…)そして、両方の本に記されているが、リヴァが一九五八年に広島のドームの見える広場やまだ掘立小屋の並ぶ河畔をぶらつきながら撮った写真機がリコーフレックスだったのを知って、私はうれしかった。(…)そう、私が就職したのがこのカメラメーカーだったのだ。リヴァが撮影のはじまる前に広島を歩いていたのは一九五八年だから、私が就職したのはその二年後になる。

日経をお取りの方はぜひどうぞ。そうでないかたは、図書館などでぜひどうぞ。(おそらくウェブには転載されないでしょう。)

「宮岡秀行による2009年の収穫」

宮岡秀行さんが主宰されている「スタジオ・マラパルテ」のサイトに、「宮岡秀行による2009年の収穫」がupされておりまして、そこで小社の書籍が3点も取り上げられていました……。なんの面識もないのですが、ありがたく。以下、当該箇所を転載。

2009年の11冊
『エル・スール』アデライダ[・ガルシア=モラレス]
「私たちは影でないものなど愛せるだろうか?」ヘルダーリンの言葉が冒頭に引用されたアデライダ・ガルシア=モラレスの『エル・スール』は、まさに父の「面影」に寄り添った筆遣いで、すべての文字が浮きあがってくる。[…]

2009年のベスト・シアター
マレビトの会「PARK CITY」作・演出:松田正隆 写真:笹岡啓子(10.24滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール舞台上舞台)
([…]ステージ上に投射された笹岡啓子のカットは、観客席を俯瞰の位置に設けた演出と相成って、空間に等質性を導いて「劇」を更に冷やして、見事だった。同題の写真集も出版されたのでジェームズ・キャメロンにプレゼントした)

2009年のベスト批評
『愛の小さな歴史』(とりわけチャプターIIのオルフェウス的主題へいたる写真論の記述)港千尋
「ヒロシマの岸辺を歩く リヴァ、レネ、デュラス」(みすず8月号)岡村民夫

http://www009.upp.so-net.ne.jp/malaparte/malaparte_towa/critic/miyaoka.best.09.html

JAMES CAMERON meets PARK CITY. ってマジですか……(ちなみに、写真集『PARK CITY』は日英バイリンガルです)。報道によれば、次作が「広島と長崎への原爆投下を映画化」だそうです。(最新作『アバター』は私はそんなに高く買えないのですが[一応ちゃんと3Dで観ております]、この企画自体には考えさせられるものがあります。)

広島を拠点とされていた「スタジオ・マラパルテ」は、現在宮岡さんがおひとりで京都で活動されているそうです。同氏とビクトル・エリセとの機縁については、こちらこちらなどをご参照。

2010年1月22日金曜日

小島一郎紹介@『CAPA』最新号

(クリックしても大きくなりません)

きょうはもうひとつ写真雑誌掲載記事をご紹介。『CAPA』最新号(2010年2月号)巻末の、「写真史再発見:島原学の写真家を探して」第11回に小島一郎が取り上げられております。「白い激情を秘めた北の写真詩人──小島一郎」と題され、全4ページ。小島の足跡についてやや踏み込んだ記述もされております。ご参看ください。

『PARK CITY』著者インタビューほか@『日本カメラ』最新号

(クリックすると大きくなります)

『日本カメラ』最新号(2010年2月号)に、笹岡啓子写真集『PARK CITY』関連の記事がふたつ掲載されております。ひとつは、「今月のPHOTO & PEOPLE」にて著者へのインタビュー(取材は上野修さん)。

(クリックすると大きくなります)

もうひとつが、連載「飯沢耕太郎の歩く写真評論家」第8回「唐松照明展から原爆の記憶の継承について考える」のなかで言及されています。《2001年から撮り始められた『PARK CITY』のシリーズでは、この「ぽっかりがらんとした」市の中心部の空白地帯(いうまでもなく、原爆投下直後の広島のほとんどがそうであった)を、じわじわと滲み出す闇の方に身を寄せるようにして撮影している。その後半部分では平和記念資料館の内部の展示物が写し出される。それを眺める観客の姿は死者の群れのように見えなくもない。》

『小島一郎写真集成』紹介@『アサヒカメラ』最新号

(クリックすると大きくなります)

『アサヒカメラ』最新号(2010年2月号)「巨匠に学ぶ冬写真の撮り方」(「大人の表現力講座」第10回)の、「「冬」がテーマの写真集」というコラムページのなかで、『小島一郎写真集成』が紹介されています。解説執筆は飯沢耕太郎さん。《コントラストの強い白黒の画像に定着された厳冬の光景は、ぞっとするような凄みと美しさをたたえている。》

『PARK CITY』紹介記事@週刊読書人

「週刊読書人」2010年1月22日号(2822号)の3面「フォト&アート」のコーナーで笹岡啓子写真集『PARK CITY』が取り上げられています。

……紹介が遅れた所為で、すでに「最新号」ではないのですが、この号の巻頭1・2面の、鵜飼哲・藤本一勇対談「「来たるべき民主主義とは」──ジャック・デリダ『ならず者たち』の刊行を機に」は、示唆に富む対談だと思います。こちらもぜひご一読を。

2010年1月20日水曜日

『愛の小さな歴史』書評@キネマ旬報(北小路隆志さん)


……とイーストウッド先生表紙の『キネマ旬報』最新号(2010年2月上旬号/1550号)の書評コーナー「BOOK THEATER 本の映画館」で、小社刊行、港千尋著『愛の小さな歴史』が取り上げられています。1ページ書評、評者は北小路隆志さん。タイトルは「そしてくり返されるいくつもの漂流」。

《(…)「ヒロシマ・モナムール」を見る誰もが、とりわけあの後半でのいつ終わるともしれない男女の俳優による夜の「漂流」に魅了されずにいられないはずだ。(…)レネはそうした劇中における俳優たちの夜の漂流に先だって一人広島の街を漂流し、またリヴァの漂流の痕跡としてある写真は、撮影者である彼女の意図を超えた次元で漂流を続け、半世紀もの時を経て広島に舞い戻ったばかりか、僕らにその痕跡に沿った漂流を再開させずにおかない。本書の探偵小説めいた魅力は、ここに列挙したさまざまな「漂流」の痕跡をたどり直す過程で、著者たる探偵自ら新たな「漂流」に身を任すかのようなリズムに由来するのだ。》

なお、北小路さんには、以前『アサヒカメラ』で写真集『HIROSHIMA 1958』の書評をしていただきました。

2010年1月19日火曜日

笹岡啓子写真展「PARK CITY」@広島、2月9日から

笹岡啓子写真集『PARK CITY』の刊行を記念し、以下の写真展が開催されます。


PARK CITY
SASAOKA KEIKO


[日時]

2010年2月9日(火)〜14日(日)
11時〜20時(最終日は17時まで)

[会場]
gallery G
広島市中区上八丁堀4-1 アーバンビューグランドタワー公開空地内
http://www.gallery-g.jp/

[レセプション]

2010年2月11日(木・祝)18時〜20時


写真集に収録したなかから数点と、スライドプロジェクションで構成される展覧会です。広島そして関西ご在住のみなさまにおかれましてはぜひご高覧いただきたく存じます。

gallery Gは、港千尋著『愛の小さな歴史』にも言及されておりますが、一昨年にエマニュエル・リヴァ写真展「HIROSHIMA 1958」を開催したスペースでもあります。

『PARK CITY』紹介@中国新聞

しばらく前の記事ですが、「中国新聞」2009年12月23日付の文化欄にて、笹岡啓子写真集『PARK CITY』の紹介が掲載されました。執筆は道面雅量記者。ウェブには転載されていないようですので、スキャン画像をこちらに載せておきます。

『愛の小さな歴史』著者インタビュー@週刊文春掲載予定

過日、『週刊文春』の「文春図書館」担当編集者による、『愛の小さな歴史』著者・港千尋さんへのインタビューがありました。2月4日発売号の同誌に掲載とのことです。ご注目のほど。

『エル・スール』紹介@『イスパニア図書』12号

京都セルバンテス懇話会編『イスパニア図書』第12号(2009年12月10日発行)に、小社刊行『エル・スール』関連の記事が掲載されております。「訳者の周辺」コーナーでは訳者のおひとり熊倉靖子さんが、「書評」欄では森直香さんが執筆されています。それぞれ、エリセの映画とガルシア=モラレスの原作とを比較するエセーになっています。同誌は行路社の発行。定価1995円。書店でも販売されております。お目にする機会がありましたら、ぜひご一読を。

2010年1月18日月曜日

RIP AM

『PARK CITY』紹介@『美術手帖』2月号


『美術手帖』2010年2月号の巻末「注目のアート・トピックス」のコーナーで、笹岡啓子写真集『PARK CITY』が紹介されました。

なお、この号の特集は「現代アーティスト・ファイル1980-2010」。「保存版特大号」だそうで、特別定価2000円。

2010年1月17日日曜日

『愛の小さな歴史』『HIROSHIMA 1958』書評@毎日新聞(堀江敏幸さん)


本日(2010年1月17日)付の毎日新聞朝刊読書欄で、小社刊行の『愛の小さな歴史』(港千尋著)と『HIROSHIMA 1958』(エマニュエル・リヴァ写真集、港千尋ほか編)の書評が掲載されました。評者は堀江敏幸さん。2冊あわせての書評で、紙面にはリヴァの写真も2点ほど。《出会いは、一枚の黄ばんだコンタクトプリントから始まった。ネガを並べて焼き付けたそのシートに写っていたのは、五十年前の広島の姿である。》と始まる、2000字の長文レビュー。全文は以下の毎日新聞のサイトにはやくも転載されております。ぜひお読みください。

http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20100117ddm015070010000c.html

2010年1月14日木曜日

ロメールのように、映画のように

《エリック・ロメールは亡くなったが、作品は残り、「エリック・ロメールのように」という表現が「映画のように」という代名詞のようになるだろう。》(山田宏一「エリック・ロメール氏を悼む」日本経済新聞2010年1月14日朝刊)

2010年1月10日日曜日

『愛の小さな歴史』『PARK CITY』書評@読売新聞


本日(2010年1月10日)付の読売新聞朝刊読書欄で、小社刊行の2冊が並んで書評されております。

ひとつは、港千尋著『愛の小さな歴史』。評者は今福龍太氏(文化人類学者)。

末尾を引用──《……人間の無意識に沈んだ記憶、土地に堆積された記憶の綾織りとして映像が紡がれてゆく複雑で繊細な過程。そこに折り畳まれた、いくつもの「小さな愛」の物語の謎を解きほぐしながら、著者は映像論をめぐる書物としてもう一つの「小さな愛」の物語をうみだした。不意に到来したいくつもの「愛」が、像に撮られることなく、ここに眼差しの影として漂っている。》

もうひとつは、笹岡啓子写真集『PARK CITY』。写真集紹介のコーナーで「(前)」の署名が付されています。

《PARK=公園とはほかでもない、広島平和記念公園のこと。タイトルは広島を“公園都市”と名指している。途方もない惨禍に遭遇し、決して忘れないという命題の下にある空間として、この都市をとらえたということでもあるのだろう。最初は人気のない街角のカット。モノクロの深い陰影は次第に、日常的な風景にかの命題が潜在し、そのことがまた日常でもあるような空間の実質へ見る者を導く。……》とはじまり、《これはつまり、ヒロシマの表象を問うような仕事でもある。》と締められております。

同紙の書評記事は追ってウェブにも転載されますので、そのさいにリンクを追加いたします。

【追記】以下に転載されております。
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100112bk14.htm
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100112bk1b.htm

2010年1月8日金曜日

管啓次郎著『斜線の旅』、本日より発売

大手書店店頭にて発売中です。お手にとってご覧ください。

なお、本書をふくむ小社の新刊本をめぐっていくつかのイヴェントを準備中です。決まりましたらあらためて告知いたします。

Last but not least、今週末日曜日の読売新聞書評欄、ぜひご注目のほどを。

2010年1月1日金曜日

「小島一郎 津軽 昭和三二〜三六年」、本日より

青森県立美術館での常設展企画「冬のコレクション展 春を待つ祈り/人間を彫る」は、本日1月1日からの開催です(3月22日まで)。特集展示「小島一郎 津軽 昭和三二〜三六年」を展示室Mにてご覧いただけます。ミュージアムショップでは、同美術館監修、小社刊行の『小島一郎写真集成』も扱っております。

きょうの青森県立美術館(同館ブログより転載)

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。本年、小社は設立から15年を迎えます……

小社既刊の全27点(撮影:田代一倫)

……が、とくに何事もなくあくまで淡々と出版事業にあたる所存です。本年も引き続き小社をお引き立て下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

2009年極私的ベスト3

以下に転載いたしました:
http://edition-a-venir.blogspot.com/2009/12/20093.html