2009年10月30日金曜日

エリセ上映@熊本でも11月7日から

今し方気づきましたが、熊本市の映画館Denkikanにて、ビクトル・エリセ『ミツバチのささやき』『エル・スール』の2本の上映が予定されています。11月7日(土)から「1週間限定公開」。お近くの方はどうかお見逃しなく。開映時間等詳細は劇場までお問い合わせ下さい。こちらによると、「Denkikan」の歴史は、1911年(明治44年)に創設された活動写真常設館「電気館」にまで遡る由。

なお、既報済みですが、同じ期間内に東京・早稲田松竹でも上映されます。こちらは2本立て。

今後のエリセ作品上映スケジュールはこちらに纏めてあります。どうぞご活用ください。



宣伝用ポストカード急遽制作中……。

2009年10月26日月曜日

「エクス・リブリス」に取り上げていただきました

ラヒーミーの『悲しみを聴く石』を出版している白水社さんの「エクス・リブリス」のブログで、『灰と土』もご紹介いただきました。


ぜひ二冊あわせてお読みください。

2009年10月25日日曜日

レイモン・ベルール来日詳細

続報。以下の通り、発表されています。備忘としてエントリー。



ヨコハマ国際映像祭2009 CREAMフォーラム 基調講演
「35年後──「見出せないテクスト」再考」
ゲスト:レイモン・ベルール

ベルールは1975年に発表した論考「見出せないテクスト」で、文学の場合とは異なり、言葉による完全な引用が原理的に不可能な映画のテクストを「見出せないテクスト」と名づけた。それから35年後、映画のテクストがとりわけDVDによってかつてよりは「見出せる」ようになった一方で、1990年代以降の現代美術シーンに多くみられるようになったさまざまな映像作品が、新たなる「見出せないテクスト」としてわれわれを魅了し続けている。マイケル・スノウ、ビル・ヴィオラ、アニエス・ヴァルダ、ダニエル・ヴァレ・クレネール、ジェームズ・コールマンらの多彩な実例をもとに、現在の映像体験が一体どのような状況にあるのかを探る本フォーラムへの導入。

日時:2009年10月31日(土)13時〜14時30分
会場:新港ピア(横浜市)
http://www.ifamy.jp/programs/single/524/


ヨコハマ国際映像祭2009 CREAMフォーラム セッション1
「装置間の争い──映像メディアの混淆とその体験」
パネリスト:レイモン・ベルール+武田潔(映画研究/早稲田大学)+トロン・ルンデモ(映像研究/ストックホルム大学)
ナビゲーター:堀潤之(映画研究、表象文化論/関西大学)

映画をはじめとする映像作品がかつてなく多様化し、混淆している現在、映像を見るとはどのような体験なのか? 映画館や、美術館や、DVDや、インターネットといった映像を見るための各種のコンテクストは、映像作品の体験とどのように関わっているのか? 基調講演で提示された論点を、映画論・映像論のフロンティアで活躍するパネリストたちがさらに展開します。

日時:2009年10月31日(土)15時〜16時30分
会場:新港ピア(横浜市)
http://www.ifamy.jp/programs/single/526/

※参加費無料(要・映像祭入場券)


「映画と写真の出会い──『日曜日の人々』における不確かな2分間」
講師:レイモン・ベルール

ヨコハマ国際映像祭2009の招聘で来日するフランスの高名な映像理論家レイモン・ベルール氏が、早稲田大学(東京)と関西大学(吹田市)で講演を行います(講演内容は同じです)。サイレント末期のドイツ・ドキュメンタリー映画の傑作『日曜日の人々』(ロベルト・ジオドマク、エドガー・G・ウルマー共同監督、1930年)に現れる「画面静止」の瞬間を手がかりに、映画と写真の相関について論じます。

▼東京
日時:2009年11月4日(水)15時〜17時
会場:早稲田大学文学学術院(戸山キャンパス)第一会議室(プレハブ校舎2階)
主催:早稲田大学、早稲田大学演劇映像学会
▼関西
日時:2009年11月9日(月)16時20分〜18時20分
会場:関西大学(千里山キャンパス)第1学舎1号館A401教室
主催:関西大学(関西大学招へい講演会)、関西大学映像文化学会

※通訳付き、入場無料・予約不要

http://eizoubunka.exblog.jp/12136647/



レイモン・ベルール(Raymond Bellour)
1939年生まれ。文学、映画、映像研究。CNRS(フランス国立科学研究センター)名誉研究主任。映画、ヴィデオ、ニューメディアなど、複数の映像メディアが混交する領域を扱う理論家として、現在最も注目される存在の一人。主な著作に、『L'Analyse du film』(1979)、『L'Entre-Images』(1990)、『L'Entre-Images 2』(1999)、『Le Corps du cinéma. Hypnoses, émotions, animalités』(2009)等。91年、セルジュ・ダネーらとともに雑誌『Trafic』を創刊。またキュレーターとして、「Passages de l'image」(1989、ポンピドゥー・センター、パリ)、「States of Images: Instants and Intervals」(2005、CCB、リスボン)などを手がける。
(以上、CREAMウェブサイトより引用)



いまのところ著書の日本語訳はなく……と書こうとしていちおう調べたところ、1冊だけ出ておりました。レーモン・ベルール著『構造主義との対話』吉田幸男・川中子弘訳、日本ブリタニカ(ブリタニカ叢書)、1980年、現在絶版。著書というか、邦題のとおり、対話集。相手は、レヴィ=ストロース、フーコー、バルト。映画関係では、『「新」映画理論集成2』(フィルムアート社、1999年)に論考「断片のシステム」の翻訳が収録されているのが、比較的知られているところ、ということになりますか?



シオドマク/ウルマー『日曜日の人々』は、日本では未ソフト化。ゴダールがよく引用しているフィルムですね。『新ドイツ零年』や『映画史』、そして現時点での最新作にも(自作の再引用ですが)。

2009年10月20日火曜日

『エル・スール』@円城塔さんの本棚


所用あって六本木に行ったついでに立ち寄った青山ブックセンター六本木店で物色していたところ、「円城塔さんの本棚」というコーナーがあるのを発見。小説家の円城塔さんがセレクトした小説(とすこしだけ漫画)が40点弱、コメント付き。(青山BCのウェブサイトには載っていませんが[→掲載されました:10/26追記]、チラシによるとこのフェアは10月18日から始まったばかりの由。左隣にちらっと見えるのは、「小川洋子さんの本棚」。)


その円城さん本棚に『エル・スール』(アデライダ・ガルシア=モラレス著、小社刊)が並べられておりました。コメントは、「蜜蜂に囁かれたりする人へ。」。ん? 陽光のもとマルメロを育てていたりする人もぜひどうぞ。ちなみに、こちらでは「美しい。」とのご感想を残されております。ついでに、こちらでは円城さんの「140字の短篇」が連載中。

2009年10月18日日曜日

レイモン・ベルール来日ほか

http://www.ifamy.jp/programs/
レイモン・ベルール、レフ・マノヴィッチ来日で、講演。

http://www.seinendan.org/jpn/info/info091006.html
ルー・カステル来日で、公演。

ベルールとカステルは別の場所での催事もあると仄聞していますし、マノヴィッチはドタキャン癖もあると仄聞していますが、とりいそぎ、上記を速報。



10/24はどうしたらいいんでしょう。私、ぜんぜん仕事終わらないんですけど……。

2009年10月17日土曜日

エリセ2作品上映@神戸、12月5日から

こちらにも追記しましたが、神戸アートビレッジセンター(KAVC)の「KAVCキネマ」のスケジュールに、ビクトル・エリセの2作品『ミツバチのささやき』『エル・スール』が挙がっています。12月5日(土)から1週間の上映。しばらく先のことになりますが、いちおうご案内しておきます。

原作小説の『エル・スール』(アデライダ・ガルシア=モラレス著、1890円)も小社より好評発売中です。

アティーク・ラヒーミー『悲しみを聴く石』、白水社より刊行


アティーク・ラヒーミー(Atiq Rahimi)の2008年ゴンクール賞作品『悲しみを聴く石』の日本語訳が、白水社の《エクス・リブリス》叢書より刊行されました。ラヒーミーの小説第一作『灰と土』(原著1999年/仏訳2000年)は小社より2003年10月に発売しております。いずれも、関口涼子訳。現在日本語に翻訳されているのはこの2冊のみ。あわせてお読みいただければ幸いです。

とりいそぎ紹介代わりに、白水社のウェブからラヒーミーの略歴を引用しておきます。

アティーク・ラヒーミー
1962年アフガニスタン・カブール生まれの映像作家・小説家。フランス系の高校に学ぶ。紛争の最中、1984年フランスに亡命。ソルボンヌ大学で映画学の博士号を取得する。その後数本のドキュメンタリー作品を撮るが、1996年にタリバーンが政権を掌握すると、故国の現状を描く欲求に駆られ、1999年に小説第一作『灰と土』をダリー語(アフガニスタンで使われるペルシア語)で発表。翌年フランス語に翻訳されるとその名を広く知られるようになる(現在、20か国以上で訳されている)。『灰と土』は著者自身によって2004年に映画化され、カンヌ国際映画祭で《「ある視点」賞》も受賞した。2008年、初めてフランス語で発表した『悲しみを聴く石』で、フランスの文学賞の最高峰《ゴンクール賞》を受賞。その版権はすでに30か国以上に売れている。

また、ラヒーミー特集の「エクス・リブリス通信 Vol.5」もどうぞ。大手書店店頭で配布されるパンフレットですが、すでにここにPDFファイルがupされています。「アフガニスタンを知る映画」「アフガニスタンを知る本」などのコラムも掲載。ところで、ラヒーミー邦訳2冊のカバー写真は、小社の『灰と土』が港千尋、白水社の『悲しみを聴く石』は畠山直哉、という取り合わせなんですね。

そして、出版記念イヴェントとして以下がプログラムされています。東京日仏学院ではこの季節、「読書の秋」と題して一連の文学イヴェントを行なってきていますが、そのいち企画。今年は、ル・クレジオが来日するんですね。

シリーズ『読書の秋』
朗読会:ダニエル・メスギッシュ、アティーク・ラヒーミー『悲しみを聴く石』を読む

2009年11月13日(金)19時
東京日仏学院 エスパス・イマージュ
*入場無料
*フランス語と日本語(通訳なし)
*お問い合わせ:東京日仏学院(03-5206-2500)
「『悲しみを聴く石』の邦訳刊行(白水社)を記念して、東京日仏学院にて、偉大なる俳優にして演出家、パリの高等舞台芸術学校の校長でもあるダニエル・メスギッシュがこの小説からの抜粋朗読を行います。また、日本人俳優による日本語でのテクストの朗読も予定されています。」
http://www.institut.jp/ja/evenements/9197

2009年10月16日金曜日

『文字の母たち』第3刷出来


港千尋写真集『文字の母たち──Le Voyage Typographique』(2007年3月刊、税込3150円)の第3刷が出来上がりました。

あわせて、フライヤーも刷り上がりました。これから各所にて配布予定ですが、ウラ面には、「インスクリプトの写真集・写真論」の書籍をまとめて掲載しています。続刊予定も載っております。ご注目ください。

なお、その「続刊」のうちのひとつ、港千尋著『愛の小さな歴史』ですが、諸事情により、2009年11月刊行に延期させていただきます。御了承下さい。もうしばらくお待ち下さいますようお願いいたします。

「映画に(反)対して──ギー・ドゥボール特集」カタログ


既報の通り、先だっての週末には山形国際ドキュメンタリー映画祭で、明日明後日の週末には東京日仏学院で「映画に(反)対して──ギー・ドゥボール特集」が開催されるわけですが、その特集カタログの書誌情報を──唐突ですが──ここで記しておきます。このような情報はウェブの海にはどこにも載らずに埋もれてしまうことでしょうから。仄聞する所では、当ウェブログ運営者が編集・制作・DTP・デザインに関わっているようです──山猫的に。お買い求めになることを当ウェブログ運営者も推奨します──山猫的に。入手方法は、発行元にお問い合わせ下さい──山猫的に。



映画に(反)対して──ギー・ドゥボール特集
Against Cinema: Guy Debord Retrospective

A4判中綴じ・64頁(表紙に紙ヤスリ貼付)・日英バイリンガル
2009年10月発行
発行=特定非営利活動法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭、東京日仏学院
頒価=800円(税込)

[目次]

ギー・ドゥボールによるギー・ドゥボール

ギー・ドゥボール──その映画とその闘争|木下誠

雑誌『アンテルナシオナル・シチュアシオニスト』より
─映画とともに、映画に反して
─アラン・レネ以降の映画
─否定としての、また予兆としての転用

ギー・ドゥボール フィルモグラフィ
─サドのための絶叫
─かなり短い時間単位内での何人かの人物の通過について
 【資料1】1960年1月26日付アンドレ・フランカン宛のギー・ドゥボールの手紙(抜粋)
─分離の批判
─スペクタクルの社会
 【資料2】ギー・ドゥボール「映画について」
 【資料3】1973年11月13日付ジェラール・ルボヴィッシ宛のギー・ドゥボールの手紙
─映画『スペクタクルの社会』に関してこれまでになされた毀誉褒貶相半ばする全評価に対する反駁
─われわれは夜に彷徨い歩こう、そしてすべてが火で焼き尽くされんことを

私はいかなる将来の上映にも同意しない|ギー・ドゥボール
盗まれたフィルムの使用に関するメモ|ギー・ドゥボール
すべては、まだ、最初から繰り返すべく、残されている|アリス・ドゥボール

働くな!──疎外論のドゥボール的段階のために|田崎英明

ギー・ドゥボールとアヴァンギャルド映画|フランソワ・アルベラ

隠された作品|オリヴィエ・アサイヤスインタビュー

Guy Debord on Guy Debord

Guy Debord, His Cinema and His Struggle|Kinoshita Makoto

Excerpts from the Journal Internationale Situationniste
─In and Against Cinema
─Cinema After Alain Resnais
─Détournement as Negation and Prelude

Filmography of Guy Debord
─Howls for Sade
─On the Passage of a Few Persons Through a Rather Brief Unity of Time
 [Reference 1] Guy Debord’s Letter to André Frankin dated 26 January 1960 (Excerpt)
─Critique of Separation
 [Reference 2] Guy Debord “On the Film”
 [Reference 3] Guy Debord’s Letter to Gérard Lebovici dated 13 November 1973
─The Society of the Spectacle
─Refutation of All Judgments, Whether in Praise or Hostile, Thus Far Rendered on the Film “The Society of the Spectacle”
─In girum imus nocte et consumimur igni (We Spin Around the Night Consumed by the Fire)

I Disavow in Advance All Subsequent Screenings|Guy Debord
Note on the Use of Stolen Films|Guy Debord
Everything Still Remains, For Us All, To Start Anew|Alice Debord

Don’t Work!: Guy Debord’s Radicalized Critique of Alienation|Tazaki Hideaki

Guy Debord and Avant-Garde Cinema|François Albéra

The Hidden Work|Interview with Olivier Assayas



「64頁(表紙に紙ヤスリ貼付)」などとしれっと書いてありますが、なぜ紙ヤスリ貼付なのかという理由は、このカタログを隅から隅まで読んでみても紙ヤスリの裏をめくってみても紙ヤスリのヤスリの粒々をぜんぶ取ってみても、どこにも説明がないので、しれっとここで明かしてしまいますが、ドゥボールが1959年に刊行した『回想録』(Mémoire)という初めての本のカバーが紙ヤスリ、なのです。その後復刻されていますが、オリジナル版は本文がすべてシルクスクリーンで出来ています。以下の写真はオリジナル版。ただの紙ヤスリにしか見えませんが、本です。本物の本です。


そもそもドゥボールがなぜ紙ヤスリを使ったか?──その答えは、小社近刊予定の港千尋著『愛の小さな歴史』第3節をお読み下さい。ちらっと言及されていますので、しれっと宣伝。



余談。ドゥボールらが結成した組織「シチュアシオニスト・インターナショナル」は、“国際的なシチュアシオニスト”ではなくて、“シチュアシオニストのインターナショナル”です。違い、わかりますよね? フランス語ではInternationale Situationniste、英語ではSituationist International。その前史の「レトリスト・インターナショナル」は、フランス語ではInternationale Lettriste、英語ではLetterist International。語順が変わるだけでなく、綴りも微妙に異なります。違い、わかりますよね?

2009年10月14日水曜日

港千尋×永原康史「街の文字・紙の文字」

既報の通り、このところの週末はイヴェント続きですが、別報の通り、今週金曜から港千尋さんが監修を務められる展覧会も開催され、今週土曜日にはトークセッションも開かれます。以下の通りです。

(入口のパネル。設営中の会場を訪ねて撮影。)

活字ルネサンス
「タイポロジック─文字で遊ぶ、探る、創る展覧会」
2009年10月16日[金]─12月18日[金]
SPACE NIO(東京・大手町/日本経済新聞社2F)

平日10:00-18:00
土日休館(但し、10月17日、11月7・28・29日、12月5日は開館)
入場無料
主催=日本経済新聞社SPACE NIO
協力=(財)日本新聞教育文化財団
監修:港千尋(写真家・多摩美術大学教授)
アートディレクション:永原康史(グラフィックデザイナー・多摩美術大学教授)
http://www.typologic.net/

トークセッション
港千尋×永原康史
「街の文字・紙の文字」ワークショップと文字にまつわる対談

日時:10月17日(土)15:00-17:00
場所:多目的スペース(講義エリア)
定員:100名(事前登録制・応募者多数の場合は抽選)
参加費:無料
お申し込み:https://www3.entryform.jp/typologic/

港千尋写真集『文字の母たち──Le Voyage Typographique』第3刷は明日出来上がります。17日にはトーク会場で出張販売いたします。この機会にぜひお求め下さい。

ロバート&フランシス・フラハティ賞

ことしのフラハティ賞は、『アラン』ロバート・フラハティ監督、1934年)に決定!!!!!





























……なんていう山猫的英断はやっぱりないのであった。『包囲』? 『忘却』? 観てません。



……粛々と業務に戻ります。

2009年10月7日水曜日

『文字の母たち』第3刷重版中

港千尋写真集『文字の母たち──Le Voyage Typographique』(2007年3月刊)、目下重版中です。第3刷。来週15日出来予定。

フライヤーも制作中。


2009年10月6日火曜日

RIP HK


「復帰の翌日 大雨後〈伊平屋 一九七二 五・一六〉」(『山羊の肺』影書房、2007年より)

2009年10月5日月曜日

『エル・スール』紹介@『まいにちスペイン語』(柳原孝敦さん)


紹介が遅くなりましたが、『NHKラジオ まいにちスペイン語』2009年10月号の、柳原孝敦さんによる連載「愉悦の小説案内:7」にて、小社刊『エル・スール』が取り上げられています。「映画と比較しながら読んでみる」と題されていますが、右頁では、主人公の少女のある残酷さにふれる、本文中の一節の原語と日本語訳とを対照して、紹介しています。



柳原さんは小社刊『霊と女たち』(杉浦勉著)の校閲を務めていただきましたが、その著者・杉浦さんには、『エル・スール』の映画(ビクトル・エリセ)と小説(アデライダ・ガルシア=モラレス)との関係を読み解いた論攷があります。当欄でも以前引用いたしました。こちらをご参照。柳原さんと杉浦さんのご関係をめぐってはこちらもどうぞ。──そんなえにしも余白にご紹介。

エリセ2本立て@早稲田松竹、11月7日から

こちらにも書き加えておきましたが、早稲田松竹の上映スケジュールに、『エル・スール』と『ミツバチのささやき』が挙がっています。昨年末以来、東京では3度目の上映、しかも今回は2本立て。ぜひどうぞ。

11月7日(土)〜13日(金)
『エル・スール』10:40 / 14:25 / 18:10
『ミツバチのささやき』12:30 / 16:15 / 20:00(〜21:45)
早稲田松竹(東京)
http://www.wasedashochiku.co.jp/
※「ラスト割引以外、入場料金はすべて二本立ての料金です。」

10月週末の注目催事いくつか

ほとんど映画だったりしますし、ほとんど東京だったりもしますし、ほとんどインスクリプトとは無関係のイヴェントだったりしますし、ただのブログ運営者の備忘メモのようにも見えますし、自分の企画まで含まれているようにも見えますが、ぜんぶ気のせい。[1件追記しました──10/6][もう2件追記──10/18]



10月8日(木)〜15日(木)@山形市
山形国際ドキュメンタリー映画祭
http://www.yidff.jp/home.html
※ドゥボール特集……のカタログ……の装幀にも注目。

10月10日(土)@東大本郷
「メディア・アートとは何か?vol.3──クリティークの再生のために」
(東京大学大学院情報学環×東京藝術大学大学院映像研究科シンポジウム)
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/iii/event/1010.html
※要事前申込。北野圭介「トランス・メディア・エステェティック」とシンポジウム。エステェ?

10月10日(土)〜12日(月)@東大本郷
第60回美学会全国大会
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/bigaku/aesthetics60/index.html
※土曜と月曜にはパネル企画いくつか。表象文化論学会と言われても違和感ないね。大会参加費2000円。

10月11日(日)@香味案(山形市内)
「【山猫争議!】土本典昭の海へ」
http://wcnt2009.blogspot.com/
※既報の通り。まだまだ記事が追加されるみたいです。ファスターにキル!キル!

10月17日(土)・18日(日)@東京日仏学院
「映画に(反)対して──ギー・ドゥボール特集」
http://institut.jp/ja/evenements/9216
※山形映画祭との共催企画。講演2本とシンポジウムも。スクリーンでの上映、次はいつか見当もつきませんので、この機会に。

10月17日(土)〜25日(日)@六本木周辺
東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/ja/
※プログラマー様々の充実度。すでにチケットは売り切れが出つつありますが、ぴあではなくローソンのほうを当たってみることをおすすめします。最大の注目はキム・ギヨンの「反日映画」(?)とキアロスタミの「顔映画」(?)と見たが、さてどうか。

10月18日(日)@東大本郷
「たのしい科学──岩波映画の理科教室」
(記録映画アーカイブ・プロジェクト第2回ワークショップ)
http://www.kirokueiga-archive.com/index.html
※要事前登録。科学映画なるものについてはこちらの記事が必読。

10月24日(土)・25日(日)@東洋大学
ヘイドン・ホワイト招聘国際レクチャー・セミナー「歴史とポストモダニズム」
http://www.toyo.ac.jp/ihs/event-2009102425.htm
既報の通り。22日(木)には京都でも。

10月24日(土)@早稲田大学
リンダ・ノックリン来日講演
http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/blog/2009/10/events-in-image-studies-100320/
※クールベ論。22日(木)には京都でも(こちらはルイーズ・ブルジョワ論)。どうしてH・ホワイトと重なるのかね。

10月24日(土)@セルバンテス文化センター(東京・千代田区)
ボルヘス会創立10周年記念シンポジウム
http://www.borges.jp/
※ボルヘス生誕110年。山城むつみがボルヘスを語る! ……いずれかの文芸誌が活字化しそう、というか、してくれ。してください。

10月24日(土)@BankART Studio NYK(横浜)
「美術犬(I.N.U.)」 第三回企画 シンポジウム「批評」
http://bijutsuken.cocolog-nifty.com/blog/
※粟田大輔×沢山遼×土屋誠一×雨宮庸介。「今行うべきことは、新たなる批評言語を猛り狂わせること」。

10月26日(月)〜@ IZU PHOTO MUSEUM(静岡)
「杉本博司──光の自然」展
http://www.izuphoto-museum.jp/
※開館オープニング展。事前の内覧会にちょっと行って参ります。遊びじゃありません、仕事! 来年4月からの展覧会「時の宙づり──生と死のあわいで」(ゲスト・キュレイター:ジェフリー・バッチェン)に注目。バッチェンについては当欄で言及済み



11月には、フランスの映画理論家が某企画で来日し、フランス/アメリカの映画作家が某大学で招聘されて、コロンビア生まれの国籍のややこしい俳優は某上演のために滞日する、という情報も入ってきていますが、それはまたあらためて。インスクリプト発のイヴェントもありますが、それもまたあらためて。それらすべて映画関係だったりしますが、もちろんぜんぶ気のせい

2009年10月1日木曜日

争議急告

以下、転載。


山形国際ドキュメンタリー映画祭2009自主講座
【山猫争議!】土本典昭の海へ

2009年10月11日(日)22時─24時
香味庵1階奥(山形市内)

ツチモトを忘れるな。記録映画作家・土本典昭(1928─2008)。その偉業をヤマガタの地で顕彰するのは、ドキュメンタリー映画を愛する者の務めであろう。これは追悼シンポジウムではない。遺された映画のいまだ見尽くしえぬ「光」を、映画の歴史・映画の現在へと召還するための、ワイルドキャットなアクションである。その光にみちびかれ、山形の秋の一夜、幻視の党が編まれ、無償の言葉が放たれるのだ。

山根貞男
上野昂志
鈴木一誌
諏訪敦彦
石坂健治(予定)
中村秀之
藤井仁子

*通訳無し、日本語のみ。
*聴講無料。参加退出自由。カンパ歓迎。

企画:岡田秀則・中村大吾

http://wcnt2009.blogspot.com/