2009年8月27日木曜日

『霊と女たち』@「週刊読書人」ベストセラー告知板

(クリックすると大きく表示されます)

「週刊読書人」最新号(2009年8月28日号/2802号)の8面、「ベストセラー告知板」のコーナーの2番目に小社刊行『霊と女たち』が挙がっています。セレクションは早稲田大学生協ブックセンター人文書担当・永田淳さん。ワセダでは売り上げ第2位!えらいよワセダ!!……ということではなくて、永田さんが選んだ注目新刊人文書10点、ということですのであしからず。えらいのは永田さん。

紹介文はのっけから「霊性は…」と始まっていますが、1番目の『VOL lexicon』というキーワード集には佐々木中さんによる「政治的霊性」という項目があって、フーコーの霊性論(とイラン革命時の応接)が論及されています。『霊と女たち』は、こちらの引用箇所に見えるように、フーコー晩年の思想がひとつの核になっております。

2009年8月26日水曜日

週末の注目催事いくつか

山口・京都・東京……。ぜんぶこなすにはどうしたらよいのか。小社もそろそろヘリコプターの購入を検討して良いかもしれません。

マレビトの会新作演劇公演『PARK CITY』
作・演出:松田正隆/写真:笹岡啓子
8月28日(金)〜30日(日)
@山口情報芸術センター(YCAM)
http://parkcity.ycam.jp/
http://www.ycam.jp/theater/2009/04/park-city.html
※会場では写真展も。ぎりぎりパクストン展にも間に合う。10月にはびわ湖ホール公演。笹岡啓子については、9月19日(土)から久万美術館@愛媛でグループ展も。

「イメージ(論)の臨界[5]:感覚の越境と形象化(不)可能性」
8月29日(土)
@京都大学
http://site-zero.net/blog/2009/08/5.php
※平倉圭によるスミッソン映画論ほか。

青山真治+田村尚子「赤ずきんと靴跡」
写真展示:〜8月28日(金)
映画上映(+展示+トーク/ライヴ):8月29日(土)・30日(日)
@VACANT(東京・神宮前)
http://www.n0idea.com/vacant/event/entori/2009/8/25_chizukinto_xue_ji.html
※青山真治最新作。タイトルを挙げての上映はこれが初めて。



ついでに翌週末、翌々週末も。日にち別に。ほかにもあった気がしますが、思い出したら追加します。9・5、これはいったい……。ヘリというより分身が要る。

▼9月5日(土)

第五回長池講義
講師:柄谷行人、澤口隆志
@長池公園自然館(八王子)
http://web.nagaike-lecture.com/
※申し込み〆切済みですあしからず。

「北島敬三1975-1991」展関連企画
北島敬三×小原真史「中平卓馬と70年代の写真」(仮)&小原真史監督作品『カメラになった男』上映
@東京都写真美術館
http://www.syabi.com/details/kitajima.html
※展覧会は疑いなく必見。9月23日(水・祝)、10月10日(土)にもトークあり。「映像のシアトリカリティ」(北島+倉石信乃+林道郎+前田恭二)!

ジャン=クロード・レーベンシュテイン教授来日記念シンポジウム
「フランス近現代美術史研究の可能性」
@京都工芸繊維大学
http://www.kit.ac.jp/01/topics/2009/symposium090731.pdf(PDFファイル)
※JCLのセザンヌ講演、林道郎「美術史と精神分析」ほか終日。なお、レーベンシュタインにかんしては、『西洋美術研究』9号の「パレルゴン」特集を参照。

全国コミュニティシネマ会議2009in Kawasaki
「生誕百年 映画監督山中貞雄」(青山真治、西山洋市、廣瀬純、クリス・フジワラ+『河内山宗俊』)&ジャック・ロジエ『オルエットの方へ』
@川崎市アートセンター
http://www.jc3.jp/contents/news/news_back/083.html
http://www.jc3.jp/commoncontents/conference/conf09/index.html
※さりげなく、ロジエ・レトロスペクティヴという情報も。

NEW DIRECTION exp.シンポジウム
粟田大輔+池田剛介+千葉雅也+後藤繁雄+木幡和枝+参加アーティスト
@トーキョーワンダーサイト本郷
http://www.tokyo-ws.org/archive/2009/08/new-direction.shtml
※9月20日(日)には、浅田彰、名和晃平ほかでシンポジウム。

備忘として、これとかこれのチケ発売開始。

▼9月6日(日)

映画講座「山中貞雄論」(藤井仁子)
@神戸映画資料館
http://kobe-eiga.net/program/2009/09/#a000926
※背中と擬態。

▼9月12日(土)

「絵画の作法(デコールム)と〈最後の審判〉──ミケランジェロからコルネリウスまで」
講師:ジャン=クロード・レーベンシュテイン
@東京大学駒場キャンパス
http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/events/2009/09/12/

「あるクロニクル 1993-2009 新聞記者のスクラップ帳から」(前田恭二+林道郎)
@A-things(東京・吉祥寺)
http://www.a-things.com/studies/studies.html



またいつのまにか「週刊林道郎」状態……。

2009年8月21日金曜日

紙に動画は載せられる



http://zen.seesaa.net/article/126144889.html

(via 洛北出版ブログ

今度小社から刊行する映画論の本にもこの技術を採用したいと思います(無理)。

「この碩学の驚異的な書物は、彼の人生も賭けている」(東琢磨さん『霊と女たち』紹介@『intoxicate』)

タワーレコードのフリーペーパー『intoxicate(イントキシケイト)』最新号(vol. 81, 2009.8.20)の「O-CHA-NO-MA REVIEW」コーナーで、小社刊『霊と女たち』が取り上げられています。紹介は東琢磨さん。レビューという枠を大幅にこえた、「愛」の文。大きめに撮りましたので、どうぞお読み下さい。著者・杉浦勉さんは、同誌にてしばしば映画評や音楽評を寄稿されていました。

2009年8月20日木曜日

参考文献

終わった本のものを仕舞い……

つぎの本のために揃える……

『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』完結


美術史家・林道郎(はやしみちお)さんの『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』の第7巻「ロス・ブレックナー」が刊行──ついに全7巻が完結。ART TRACEというギャラリーで2002年から翌年にかけて行われた全7回のレクチャーの活字化で、同ギャラリーから書籍として発行されています。20世紀後半(以降)の画家から以下の7人をピックアップし、その画業を辿りつつ、作品分析から絵画の原理論まで論じあげ、後半はオーディエンスとのディスカッション、という趣向。

 1:サイ・トゥオンブリ(Cy Twombly)
 2:ブライス・マーデン(Brice Marden)
 3:ロバート・ライマン(Robert Ryman)
 4:アンディー・ウォーホル(Andy Warhol)
 5:中西夏之
 6:ジグマー・ポルケ(Sigmar Polke)
 7:ロス・ブレックナー(Ross Bleckner)

それぞれは小さな本ですが、密度は濃く、啓蒙的かつ創発的。美術批評のコンテクストをふまえながら、逐一の作品に当たって精査をくわえ(図版は多くがカラーで収録されています)、そこから批評の言葉を立ち上げていく、という手付きは当今貴重なものだと思われます。そもそもこの種の「絵画批評」というものを読める機会自体があまりありませんから。それほど知られていない画家も含まれていますので、なおさらのことでしょう(ライマンやポルケのように、レクチャー後に回顧展が日本で開催されることになったケースもあります)。各巻の冒頭に記されている林さんのまえがき(本書タイトルの解題)を引用しておきましょう。

絵画に託された/照らされた思考や問題は、意外と広く深い射程をもっている。モダニズムにおける他ジャンルとの比較から導き出された本質主義的な絵画観は、その一つの可能性にすぎない。ジャンルとかミディアムという以前に、絵画は、もっと原理的な次元で人間の感覚や想像力や思考のモデルとしての可能性を包み込んでいるように見える。ことに、「絵画は死んだ」というセリフが繰返された60年代以降の「絵画」の歴史の中で、ますます、そのような原理的な可能性が「死なない絵画」を通じて剥き出しにされているように感じられる。その「死なない絵画」についての言葉を構築するために多くの批評家や思想家たちが模索を繰返してきた。そういった言葉の蓄積を踏まえながら、その傍らに新たな言葉を置いてみる。そういう作業を通して、ゆるやかながら、わたしたちにとっての絵画問題への漸近線を引くことができるのではないか。

本書の詳細はこちらをご参照ください。ISBN付きで一部書店・ミュージアムショップにて流通していますが、ART TRACEのサイトでも通販しています。



美術批評に通じてらっしゃる方ならばとうぜんご存知でしょうが、そうでない向きには知られていないかもしれませんので、この機会にご紹介した次第。ついでに宣伝──小社では林道郎さんの論文集を準備しております。20世紀後半の美術批評の水脈を再検証し、再活性化させる、という目論見の一書。美術論の、ある種のマトリックスをつくる試みでもあります。タイトル未定。2010年の刊行見込みで、目下、既存原稿大改稿中(のはず)。詳細はまた刊行のさいに(ということは来年ですが……)当欄にてご案内いたします。

注目の近刊いくつか

他社本の紹介です。

http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00093452009
http://www.amazon.co.jp/dp/4140093455/
まもなく刊行。備忘として挙げておきます。『アルベール・カーン コレクション』。NHKBSの番組(こちらの1月6日〜13日、全9回)が出版のきっかけでしょうか。「原書にはない、「日本」の章」というのが気になります(こちらの3/07の項も参照)。

http://www.acetate-ed.net/bookdata/021/021.php
『アドロフ・ロース著作集1』。なんと著作集! アセテートすごいよアセテート。『装飾と犯罪』も近年復刊されたロースについては、『建築文化』2002年2月号の特集がクオリティ高し(と思ったら品切れか)。

http://www.seidosha.co.jp/index.php?指紋論
『指紋論』。ルジャンドル、ディディ=ユベルマンの訳者による初の単著。ストレートなタイトル。もう出るんですか?

http://www.seikyusha.co.jp/kinkan/index.html
「視覚文化叢書」。長谷正人、ジェフリー・バッチェン。前者は、山中貞雄生誕百年記念出版(んなわきゃなかろうが、そういうことにしよう)。後者の原著は、Burning With Desire: The Conception of Photography (MIT Press, 1999)。(原題を直訳した方が良いのにな……と小声でつぶやいておく。)バッチェンについては、『photographers' gallery press』7号の特集が携帯必須参照必定。

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309463247
ジャック先生文庫化第2弾。今度の解説はこちらの方。中村光夫訳『ボヴァリイ夫人』も文庫化しないかな。(さいきん複数の雑誌で中村光夫への言及を見かけましたし。)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/3037781572/
http://www.springer.com/birkhauser/architecture+&+design/book/978-3-03778-157-9
最後は洋書。The Cover Art of ECMというタイトル通り。こちらの記事によれば別編集の日本語版も出る模様。ECMについてもラース・ミュラーについても書きたいことはあるのですが、その話はいずれまた。

2009年8月14日金曜日

山中貞雄先生の漫画が見られるのは


「山中が学生時代に使用した辞書に描かれた3篇のパラパラ漫画。京都文化博物館が2003年に所蔵資料を撮影、動画化したもので、剣戟場面、疾走する馬などが見事な躍動感で表現されている。」

http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2009-9/kaisetsu.html

ヤマナカパラパラマンガ! 見たい!

高野文子先生の新作が読めるのは


http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/sol_magcode?sha=1&neoc=2600408109

全1頁。
(同社刊の写真集とのタイアップ企画という理解でよいのでしょうか……。)

2009年8月11日火曜日

歌のシネアスト/シネアストの歌

「ブリヤート人がいちばん好きだっていう歌を、オレは聴きたいなぁ!」(『シベリア人の世界』1968年)──感無量。全フィルモグラフィ中、唯一の「オレ」呼称じゃない? 

本日より「ドキュメンタリー作家 土本典昭」開幕。いざ京橋の地下へ。

『ミツバチのささやき』を大スクリーンで

映画『エル・スール』(と『ミツバチのささやき』)の上映情報は、先月のエントリーですが、こちらで随時追加掲載しております。目下、尾道と富山で上映中。8月最終週には滋賀に回ります。お近くの方はぜひどうぞ。

さきほど見つけて上記ページに追加した次第ですが、今月末で閉館する新宿のテアトルタイムズスクエアの「クロージング特集上映」で、『ミツバチのささやき』が上映されます。「ファン投票5位」だそうです。24日(月曜日)10時半から1回かぎりの上映。昨年末からの一連のエリセ作品リヴァイヴァル上映のなかでいちばん大きなスクリーン(8.50m×16.00m)じゃないでしょうか。真夏の(たぶん)、月曜の、朝から、新宿で、エリセ……というのも酔狂かと。

新刊と新館

ウェブで見つけた、ごく個人的に気になる近刊と新美術館。

http://www.athenee.net/culturalcenter/program/ma/ma.html
とっても恥ずかし……。

http://www.sayusha.com/sayusha/近刊.html
とくに、大西巨人論とブランショ論。(「大西巨人とブランショ」論、というのは誰か書かないかな……。)

http://d.hatena.ne.jp/leeswijzer/20090818/1249967244
マーラー交響曲2番……。

http://www.clematis-no-oka.co.jp/izu_photo/index.html
展覧会スケジュールは未発表。

2009年8月7日金曜日

オメロ・アントヌッティ最新作


『群像』最新号(9月号)の蓮實さんの映画時評より。……『エル・スール』関連情報ということでご紹介。「にもかかわらず、」の前段は同誌をお読みください。