2009年1月9日金曜日

【近刊】『小島一郎写真集成』

インスクリプト2009年の最初の出版は以下の写真集です。

『小島一郎写真集成』
青森県立美術館=監修



昭和30年代の青森に、北を撮り続けた孤高の写真家がいた──小島一郎(1924-1964)。津軽平野の秋の田で日がな働く農夫たち、寒風吹き荒ぶ下北の浜辺の光景……。過酷な撮影行、傑出した造形感覚、そして独自の暗室技法によって、陰影際立つ鮮烈な写真へと定着された、北の大地・空・人間。ローカリティとモダニズムとを激しく切り結ばせる小島一郎の写真が、現在を撃つ。39歳の若さで急逝した写真家の熱く短い生、その稀有な達成。

B5変型判上製244頁
写真:ダブルトーン178点、カラー6点
装幀:間村俊一
定価:本体3,800円+税
ISBN978-4-900997-23-3

[収録テキスト]
北を撮る──小島一郎論|高橋しげみ
私の撮影行|小島一郎
資料(年譜/青森県内撮影地地図/出展歴/文献目録/作品リスト)|高橋しげみ編



近年再評価の気運高まる写真家・小島一郎の決定版の写真集です。早世した津軽の天才モダニスト写真家、などと言われることもありますが、短い軌跡のなかで、彼が何と闘っていたのか、それをこの写真集を通じて、受け取っていただければ、と思います。造形的志向の強い写真家が、リアリズム写真全盛のまっただ中で、いち地方を背負って何をなしえたのか、その苛烈な記録です。

この写真集は、青森県立美術館にてこの週末から開催される展覧会「小島一郎──北を撮る」(1月10日〜3月8日)にあわせ、記念写真集/展覧会カタログとして刊行するものです。今回の展覧会は、小島一郎の初の大規模な回顧展で、オリジナルプリント約200点が展示されます。小島一郎の地元である青森のみでの開催で、巡回はいたしません。「凍(し)ばれる」北の大地の写真を、真冬の青森でぜひご覧ください。初日には、シンポジウムなども開催されます。私もオープニングに参りますので、現地からご報告などできればと思っています。

本書『小島一郎写真集成』は、全国の書店でももちろん販売いたしますが、店頭に並ぶのは1月24日(土)からの予定です。県立美術館のミュージアムショップでは展覧会の初日(1月10日)から先行販売しております(期間中は割引販売)。お近くにお住まいの方は、ぜひ美術館に足をお運び下さい。

【追記】
一部の写真は、上記展覧会ウェブページでご覧いただけます。「天と地の間の人々」!(という文句を思わず帯文に使ってしまいました。) また、『アサヒカメラ』2009年1月号(最新号)でも作品ページにて数点紹介されています。ご覧下さい。ピンと来たら、ぜひ青森へ。