2012年3月31日土曜日

インスクリプト最新情報

【ウェブサイトリニューアル】
http://www.inscript.co.jp/
リニューアルいたしました。

【最新刊】
『「世界史の構造」を読む』柄谷行人著、2011年10月20日刊行。詳細はこちら。★現在第2刷。
『甦る相米慎二』木村建哉・中村秀之・藤井仁子編、2011年9月30日刊行。詳細はこちら

【最新受賞作】

第2回表象文化論学会賞『ゴダール的方法』平倉圭著、2010年12月刊。詳細はこちら
第62回読売文学賞(随筆・紀行賞)『斜線の旅』管啓次郎著、2010年1月刊。詳細はこちら

【新刊】
『評伝オーロビンド』ピーター・ヒース著/柄谷凜訳、2011年1月25日刊行。詳細はこちら
『ゴダール的方法平倉圭著、2010年12月刊。詳細はこちら
『ライティング・マシーン──ウィリアム・S・バロウズ旦敬介著、2010年11月刊。詳細はこちら『シャティーラの四時間』ジャン・ジュネ著/鵜飼哲・梅木達郎訳[ジャン・ジュネ生誕100年]、2010年6月刊。詳細はこちら
【重版出来】

『近代文学の終り──柄谷行人の現在』
柄谷行人著、2010年12月第4刷発行(初版05年11月)、税込2730円。
『小島一郎写真集成』4刷出来→詳細はこちら
『不和あるいは了解なき了解──政治の哲学は可能か』ジャック・ランシエール著/松葉祥一ほか訳、2010年2月第2刷発行(初版05年4月)、税込3885円。詳細はこちら★重版記念(?)、田崎英明氏による書評とブックガイド掲載。こちらこちら
『文字の母たち──Le Voyage Typographique』港千尋著、2009年10月第3刷発行(初版07年3月)、税込3150円。詳細はこちら

【受賞】
第26回写真の町東川賞 飛彈野数右衛門賞
:小島一郎(写真集『小島一郎写真集成』→詳細はこちら
2010年日本写真協会賞新人賞:笹岡啓子
(写真集『PARK CITY』→詳細はこちら
第15回日仏翻訳文学賞笠間直穂子(マリー・ンディアイ著『心ふさがれて』の翻訳)→詳細はこちら

【移転のお知らせ】
2009年9月16日より移転いたしました。新住所は「〒101-0051東京都千代田区神田神保町1-40宮嵜ビル2F」です。電話・ファクス番号は変わりません。

※トップに表示するためこのエントリーのみ先の日付にしております。

2012年3月7日水曜日

笹岡啓子写真展「Difference 3.11」@銀座ニコンサロン/大阪ニコンサロン

銀座ニコンサロンにて、インスクリプトより『PARK CITY』を刊行している写真家・笹岡啓子さんの写真展が開催中です。大阪ニコンサロンにも巡回します。ニコンサロン連続企画展「Remembrance 3.11」の一環です。初発表のカラー42点が展示されています。会期が短いですのでご注意ください。

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笹岡啓子写真展
「Difference 3.11」

2012年3月7日(水)〜3月13日(火)
銀座ニコンサロン
10:30〜18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2012/03_ginza.htm#02

2012年3月29日(木)〜4月4日(水)
大阪ニコンサロン
10:30〜18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2012/03_osaka.htm#05


震災から一ヶ月経った4月、はじめて被災地へ行った。釜石市の高台で、私はカメラを取り出すこともできないまま眼下に拡がる町をみつめていた。そこで地元出身の方から「となりの大槌町はもっとひどい。広島に落ちた原爆が落ちたみたいだよ」という話を聞いた。広島出身の私はその表現に驚き、大槌町へ向かった。
車の窓ごしから見た町の印象は、確かに写真で見たことのある被爆直後の広島に似ていた。県道から海側へ、JR大槌駅のあった周辺を一人で歩いた。一面に茶褐色のがれきが拡がり、復旧用の道路が数本、白く交差していた。吉里吉里へ抜ける大槌橋から見ると、遮るものが無くなって、町を囲む山並みだけがくっきりと見渡せた。
冷たい海風が吹いて、肌寒い。砂塵が舞って目を開けていられない。焼け焦げた匂いと魚が腐ったような匂いが鼻をつく。折れ曲がったトタンが音をたてて転がっていく。骨組みが剥き出しになったビルの残骸がぶら下がったまま揺れている。よく見ると、がれきの間に行方不明者を捜索する人の姿がある。大槌町で見た光景は、3月11日以降、テレビやインターネットで繰り返し見てきた被災地の写真や映像の印象とも違っていた。いままで写真を撮ってきて、見たように写ったことは一度もない。もちろん、それを望んでもいない。歩いている間、たくさんのイメージが頭の中に浮かんでは消えていった。私はここで、はじめてシャッターを切った。
大槌町を撮影した後、津波の痕が生々しい三陸沿岸をゆっくりと南下していき、さらに、目に見えない原発の災禍に見舞われた阿武隈山地へと撮影地を拡げていった。あの釜石の高台で聞いた言葉の直接的な響きが、いまもずっと身体の奥に残っている。(笹岡啓子)

ニコンサロン連続企画展&シンポジウム「Remembrance 3.11」
http://www.nikon-image.com/activity/salon/news/index6.htm

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上記の展覧会にあわせて、展覧会出品作を中心に構成した小冊子『Remembrance』も刊行・発売されています。展覧会会場でも販売。三陸や阿武隈の被災地域を撮影した1〜4号までを同時発売、今後も不定期的に刊行していく予定とのこと。


笹岡啓子『Remembrance』
『Remembrance 1──大槌』
『Remembrance 2──田老 大船渡 陸前高田 鵜住居』
『Remembrance 3──気仙沼 南三陸 女川 石巻 南相馬』
『Remembrance 4──南相馬 飯舘 都路 川内』
B5判変型/8頁(カラー)
発行者:笹岡啓子
発行:KULA
発行日:2012年3月1日
定価:各300円(税込)

以下のサイトでも購入可能です。
pg-shop
http://pg-web.net/kula/publications/remembrance/

『思想』2012年3月号でキットラー追悼小特集

『思想』2012年3月号(岩波書店)にて、昨年10月18日に逝去したフリードリヒ・キットラーを追悼する小特集が掲載されています。計29ページ。以下の通りです。

フリードリヒ・キットラー追悼
フリードリヒ・キットラーを悼む 縄田雄二
始まりの記述者──フリードリヒ・キットラーのために 大宮勘一郎
In den Wind schreibend; Friedrich. A──キットラー追悼 北田暁大
ベルリン動物園は、一体まだあるのかね?──ニクラス・ルーマン追悼 フリードリヒ・キットラー(大宮勘一郎訳)
http://www.iwanami.co.jp/shiso/1055/shiso.html

大宮さんの追悼文は本ブログに掲載されたものの増補加筆したヴァージョンです。上記への収録にあたり、本ブログでの掲載は停止しました。

この小特集にかんしては、田中純さんのブログ記事「『思想』のフリードリヒ・キットラー追悼」もぜひあわせてご参看ください。

2011年11月8日火曜日

【特別寄稿】大宮勘一郎「フリードリヒ・キットラー追悼」

本欄にて掲載しておりました、大宮勘一郎氏によるフリードリヒ・キットラー追悼文「“Media and media system lay hid in night. Gods said: ‘Let Kittler be’ and all was light.”」は、増補改訂版が『思想』2012年3冊号へ収録されたことにともない、公開を停止しました。こちらもご参照ください。

【最新刊/重版中】柄谷行人『「世界史の構造」を読む』


『「世界史の構造」を読む』
柄谷行人=著

「震災後に読む『世界史の構造』」、書き下ろし150枚収録。

『世界史の構造』刊行以降の思想の深化を踏まえ、3.11大震災・原発事故により新たに直面した状況に対応して、いち早く著者自身によって読み直された『世界史の構造』をめぐる思考の軌跡。大澤真幸、苅部直、岡崎乾二郎、奥泉光、島田雅彦、佐藤優、山口二郎、高澤秀次らとの、『世界史の構造』をめぐる徹底討議七本を併録した、決定版『世界史の構造』リーダー。

《私は本を出版した後、それに関してこんなに多くの談話をした経験がない。自著について語るのはいつも億劫であった。しかし、『世界史の構造』の場合はちがっている。多くの依頼があり、私もそれを進んで引き受けた。その理由の一つは、私自身に話したい気持ちがあったからだ。『世界史の構造』では、全体の構成上のバランスをとるために、思索していた多くの事柄を省略するほかなかったのである。だから、私はそこでは十分に論じられなかったことを、座談や講演において語ろうとした。その意味で、本書は『世界史の構造』を補完するものである。》(あとがきより)

2011年10月20日刊行
★第2刷=2011年11月15日出来予定

四六判上製382頁
定価:本体2,400円+税
装幀:間村俊一
写真:港千尋
ISBN978-4-900997-33-2

▼目次

『世界史の構造』梗概

第I部

震災後に読む『世界史の構造』
 I 神の国
 II 哲学の起源
 III アジールと災害ユートピア
 IV 自然と人間
  1 人間と自然の交換関係
  2 エコノミーとエコロジー
  3 マルクスとクラウジウス
  4 グローバリゼーションと環境理論
 V 帝国主義と新自由主義
  1 帝国
  2 ネーション
  3 ファシズム
  4 資本の専制
  5 足尾銅山鉱毒事件

第II部

未来について話をしよう(苅部直との討議)
資本主義の終り、アソシエーショニズムの始まり(大澤真幸、岡崎乾二郎との討議)
生産点闘争から消費者運動へ(高澤秀次、すが秀実との討議)
交換様式論の射程(奥泉光、島田雅彦との討議)
遊動の自由が平等をもたらす(大澤真幸、苅部直、島田裕巳、高澤秀次との討議)
協同組合と宇野経済学(佐藤優との討議)
イソノミア、あるいは民主主義の更新(山口二郎との討議)

あとがき

2011年9月9日金曜日

【新刊告知】歿後10年出版『甦る相米慎二』

10年前の今日、9月9日、早世した稀代の映画作家に捧げる。

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『甦る相米慎二』
木村建哉・中村秀之・藤井仁子=編

Shinji Somai
A Film Director in the Japanese Post-Studio Era
Edited by Tatsuya Kimura, Hideyuki Nakamura, and Jinshi Fujii


歿後10年、
相米慎二が再び

映画の魂を呼び覚ます

映画監督・相米慎二(1948−2001)。80−90年代の日本映画界を疾走し多くの観客に深甚な感化を与えながら、21世紀のとば口で逝った相米を、いまここに甦らせる。『セーラー服と機関銃』『ションベン・ライダー』『台風クラブ』『お引越し』ほか13作にわたる相米映画の原点、軌跡、そして未来──そのすべてを収める決定版・相米慎二論。
聞き下ろしスタッフ・インタビュー、黒沢清・篠崎誠対談、さらに相米慎二講演録を特別収録。


《結局個が種を超越できなかったのか、それとも東京上空だか北海道の凍てついた川の向こう岸だかに行ってしまったのかは知らないが、ろくに〈世界〉を見ないまま死んでしまった相米を、今こそみんなして〈世界〉に送り出さなければならない。いや、〈世界〉こそが相米を知らなければならない。今さら知ってどうなるんだよと本人が例の調子ではぐらかしても、どうせ死んでいるのだから構うことはない。〈世界〉がおのれの不明を恥じ、いかに巨大な存在を同時代に見過ごしていたかを知って愕然とする日が、ついそこまで来ているのである。》(本書「序に代えて」より)

2011年9月30日発行

四六版上製448頁
定価:本体3,200円+税
装幀:間村俊一
カバー写真:相米慎二監督、『光る女』ロケ地にて(1985年)、撮影=安保隆
ISBN978-4-900997-32-5

▼目次

藤井仁子 相米慎二と〈世界〉との和解のために──序に代えて

I|相米慎二と映画
濱口竜介 あるかなきか──相米慎二の問い
大澤浄  「過程」を生きる身体──相米映画の子どもたち
筒井武文 映画の虚構性を問う──相米映画の撮影と編集
木村建哉 孤児の映画、親子の映画──相米慎二における性と生のドラマツルギー
中村秀之 生命の切れ端──相米映画における下半身の想像力
藤井仁子 春へ──相米慎二の四季

II|相米慎二の現場
伊地智啓(プロデューサー) あいつの見えない船に乗って
仙元誠三(撮影監督) 「できますかね」が伝染する
紅谷愃一(録音技師) 画に力があるから音が遊べる
熊谷秀夫(照明技師) 『あ、春』の照明の呼吸
榎戸耕史・冨樫森 映画は「相米以前」と「相米以後」に分かれる

III|相米慎二の時代
上野昂志 女優の出立──薬師丸ひろ子一九七八─八三
石田美紀 二つの『雪の断章』──映画と少女文化の接触地帯
岡田秀則 東京下界いらっしゃいませ──〈一九九〇〉偶景
黒沢清・篠崎誠 純粋に映画的であろうとした人

再録|相米慎二の言葉
相米慎二 自作にみる現代映画論──『翔んだカップル』から『東京上空いらっしゃいませ』まで

資料|相米慎二の仕事

木村建哉 終わりのない宿題──本書の「船出」に際して
中村秀之 「映画の暗闇」をとり戻すために──跋に代えて

索引|編者・寄稿者略歴|英文目次

▼正誤表(2013年9月2日追加。第2刷で修正予定)

*118頁後ろから5行目:「佐藤充」→「佐藤允」
*153頁8行目:「田端」→「田畑」
*182頁下段11行目:「皮」→「革」
*210頁上段16行目:「主婦の友社」→「主婦と生活社」
*210頁下段6行目以降:「そのときには、『雪の断章』の企画をすでに始めていたし、それからもうひとつは新井素子の『通りすがりのレイディ』っていう、これも薬師丸でやれればいいかなと思ったりした。そのへんを動かそうかと思っていた矢先だったんだけど、『セーラー服』を読んだら(…)」→「そのときには、『雪の断章』の企画をすでに始めていたんだけど、『セーラー服』を読んだら(…)」(赤字箇所を割愛)
*211頁上段14行目以降:「やっぱり『セーラー服』の面白さっていうのはね、これは今すぐだ、って。」→「やっぱり『セーラー服』の面白さっていうのはね、これは今すぐだ、って。『雪の断章』は、後に東宝から薬師丸主演企画の相談があったさいに新井素子の『通りすがりのレイディ』と合わせて提案することになったのだけど、それはまた別の話。」(赤字箇所を補筆)
*218頁下段16行目:「一二月一八日だったかな」→「一二月一九日(公開初日)」
*294頁下段後ろから2行目:「一四日」→「二四日」
*414頁下段小見出し:「受賞・出品歴」→「受賞歴」
*426頁下段2〜4行目:「おもてなし篇カメラマン」の項を削除(相米の演出CFではありませんでした)【2013/9/2追記】
*436頁右段(索引)、「ドゥルーズ」のノンブル:「128」→「128, 129」
*444頁(編者略歴)、木村建哉略歴の3行目:「詩論」→「試論」
*446頁(英文目次)、中村秀之論考のタイトル:「Somai Shinji」→「Shinji Somai」

▼イベント・上映企画案内

2011年9月23日(金・祝)〜25日(日)
神戸映画資料館
「歿後10年 甦る相米慎二」
『ラブホテル』『朗読紀行 にっぽんの名作「月山」』上映
http://kobe-eiga.net/program/2011/09/#a001448

2011年9月24日(土)
神戸映画資料館
連続講座「映画批評_新しい映画と観客のために」
第2回「甦る相米慎二」
講師:藤井仁子(映画批評) ゲスト:濱口竜介(映画監督)
http://kobe-eiga.net/event/2011/09/#a001449

2011年10月1日(土)
アテネ・フランセ文化センター
「歿後10年 甦る相米慎二」

15時〜
参考上映『お引越し』(1993年)
17時20分〜
シンポジウム
出演:伊地智啓(映画プロデューサー)、榎戸耕史(映画監督)、奥寺佐渡子(脚本家)、藤井仁子(映画批評家)
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/so/somai.html

2011年11月19日(土)〜25日(金)
第12回東京フィルメックス

「相米慎二のすべて〜1980-2001全作品上映〜」

東劇にて開催。前売券発売中。
http://filmex.net/2011/sp2.html